男性の更年期

更年期は女性のものだけでなく男性にも体の変化が訪れます

女性の更年期には閉経という区別があり

個人差がありますが平均的には50歳前後約10年間という期間に限られています

男性の場合は性機能の衰え方が緩やかなために女性ほど症状がひどくなりません

男性の更年期の年齢はだいたい40歳から64歳くらいまでと

女性より幅広く生殖機能が終わる年齢も個人差がかなり大きいのが特徴です

40代半ばで更年期障害に悩む人もいれば70歳を過ぎてもまったく症状がなく子供を作る人もいます

男性ホルモンテストテスロンの減少が更年期の原因

男性ホルモンの1つのテストテスロンは男性ホルモンの中で

最も作用が強く男性らしさをつかさどるホルモンです

女性の卵巣にあたる精巣でつくられており性機能に直接作用します

このテストテスロンの血中に含まれる量の増減が生殖能力を測る1つの目安になり更年期障害を左右します

男性は40歳を過ぎるころからテストテスロンの量が徐々に低下します

男性の更年期障害は男性ホルモンのテストテスロンの減少により起こります

男性ホルモンはだらだらとゆるやかに落ちていくので

女性のように強い形で更年期障害が現れないことが多いです

しかし女性と同様に不安、いらいら、うつ、不眠などの精神症状のほか

疲労感やほてり、発汗、頭痛などの体の症状も現れます

この時期には年齢的にも動脈硬化や高血圧、糖尿病などの生活習慣を引き起こします

これが性欲の減退につながる恐れがあります

生活習慣

男性の場合は更年期特有の不調のどこまでが性ホルモンの減少によるものか判断が難しくなります

しかし年齢よる肉体の衰えや仕事や家庭での精神的ストレスなどのも原因であるのは間違いありません

心身の不調を訴えて病院に行っても異常がなく

過労や自律神経が不安定といった説明を受ける場合がよくあります

男性の場合は性欲の減退が更年期の1つのサインになることもあります

泌尿器などの専門医に相談して不調が病気によるものか

ストレスなのか男性ホルモンの減少からくるものなのか判断してもらう必要があります

検査結果で異常が無ければ更年期だと自覚することです

男性の更年期とホルモン補充療法

テストテスロンが低下して更年期障害の症状が現れた場合は男性ホルモン補充療法を行います

テストテスロンの分泌が正常で精神、心理状態の症状が強い場合薬を処方します

テストテスロンが正常で性機能障害が強い場合は勃起障害治療薬バイアグラを使用します

男性の更年期障害の特徴は次の3つがあります

体の変化

体力が無くなり粘りがきかない、全身倦怠感、関節痛、筋肉痛、ほてり、発汗、寝汗、髪の毛が薄くなる

年齢的に体重が増えて生活習慣病を起こしやすい

心の不調

うつ症状、自信喪失、不安、恐れ、不眠、人生の目的喪失、孤独感、集中力の欠如

男性の更年期はうつ症状が非常に強く多く見られます

いらいらや憂鬱のほかにも職場での孤立評価されないなどの気分障害に落ちいりやすくなります

男性の更年期の自殺率は女性の3倍になるといわれその背景には

男性は女性のように人に気軽に悩みを打ち明けず1人で抱え込む傾向が多いことがあげられます

また自分がうつと気がつかないケースが多くあります

そのために専門医の治療を受けていない人が多く病気の悪化や長期化を招くケースが増えています

性的変化

性的な変化性欲の減退、勃起障害、勃起力の減少や持続時間が短い

男性と女性の大きな違いは女性の更年期は急激な女性ホルモンの低下によるからだの変調から始まり

精神面の変調へと進んでいくのに対して男性の場合はうつなどの

精神面の変調から始まりからだの変調へと進んで行きます

憂鬱や不安といった気分障害は同時に性欲減退や勃起障害などの症状を伴い

このような性機能の低下が生活意欲の減退や自信喪失、憂鬱感を深めるという悪循環を生み出します

年齢にともなう体力の低下に加えて遠距離通勤、深夜帰宅、外食、喫煙、アルコール

このような生活が長くなるとビタミン不足で更年期の症状が重くなります

健康を維持するには睡眠不足や過労を避けて食事の内容に気をつけることが第一です

特に性機能を守るためには生活習慣病を予防する食事が大切です

また有酸素運動も自律神経を整え性ホルモンの分泌を促します

男性の更年期は女性の閉経のようなはっきりした症状が無いので見逃されがちです